コンテンツのデリバリ

プレビューコンテンツとボーナスコンテンツのデリバリ

Extrasの概要

通常、予告編(プレビュー)、ボーナスビデオ、追加コンテンツなど、映画本編やテレビ番組本体に付随するものは、Extrasコンテンツに分類されます。コンテンツアイテムをExtrasに指定するには、カタログフィードとアベイラビリティフィードで<contentType>の値にextraを指定します。

Apple TVアプリでExtrasコンテンツの再生や表示ができるようにするには、Appleから権限を付与される必要があり、またAppleサブスクリプションビデオサービスのプロバイダである必要があります。権限の付与手続きを開始するには、Appleのビジネス開発担当者までご連絡ください。ビデオアプリ統合では現在、Extrasコンテンツはサポートされていません。

ExtrasコンテンツをAppleサブスクリプションビデオサービス向けに配信する権限が付与されたら、アセット、カタログデータ、アベイラビリティデータを準備します。必ず、アセットは要件に沿ったものを用意し、データは正しく記述するようにしてください。

プレビューのデリバリ

プレビューは本編となるコンテンツのプロモーションに用いられるもので、本編から作成されたモンタージュ映像、クリップ映像、ワンシーン映像や、これらを組み合わせたものが使用されます。ここで「本編」となるのは映画またはテレビ番組です。プレビューは品質管理(QC)の対象であり、Appleの基準を満たさない場合、却下されます。

ビジネスポリシーと最小要件

  • プレビューではテリトリの指定はできません。
  • プレビューでは背景ビデオはサポートされていません。予告編で最初に利用可能となったものが、背景ビデオとして再生されます。
  • 定義済みプレビューはサポートされていません。
  • プレビューは、本編のアセットを正確に表したものである必要があります。
  • プレビューの長さは、30秒〜10分の範囲とします。
  • プレビューには、ヌードや生々しい性描写を含めないでください。
  • プレビューの音声言語は、本編のアセットと同一にしてください。
  • プレビューは、配信対象となるテリトリすべてにふさわしいものとしてください。

プレビューアセットのデリバリ方法

プレビューアセットは、他のAppleサブスクリプションビデオコンテンツと同様、Transporter経由でiTunesパッケージ(.itmsp)の形でデリバリします。本編コンテンツのアセットとは別に、各プレビュービデオアセットにつき、.itmspパッケージを一つずつ用意する必要があります。.itmspパッケージには、metadata.xmlファイルとビデオソースを必ず含めてください。米国に配信する場合は、キャプションのデータファイルも必要です。副音声ファイルや字幕ファイルなどその他のファイルについては、必要に応じて含めてください。

metadata.xmlファイルでは、<subtype>タグを使い、アセットタイプをpreviewと記述してプレビュービデオアセットを指定します。また、プレビューアセットに付与した一意のコンテンツIDも<umc_content_id>タグを使って指定する必要があります。このコンテンツIDはcontentId属性でも記述し、カタログフィードとアベイラビリティフィードで参照できるようにする必要があります。また、metadata.xmlファイルでバリアントIDのタグを使用すれば、カタログレコードを別に用意することなく、別バージョンのプレビュービデオアセットを異なるテリトリ向けにアベイラビリティフィード経由で配信できます。

プレビューをデリバリする際には、プレビューソースのデリバリに関する要件に必ず従ってください。

プレビューをデリバリするときは、次のことに注意してください。

  • 一つのテレビ番組や映画に対し、プレビュー映像は複数用意することが可能ですが、その場合もプレビューごとに一意のコンテンツIDを割り当て、一つのパッケージにした上でデリバリしてください。複数のプレビューアセットに同一のコンテンツIDを割り当てた場合、デリバリできません。
  • subtypeタグの値をpreviewとしたパッケージをデリバリする場合、同一パッケージ内で長編のビデオソースファイルをデリバリすることはできません。
  • プレビューアセットでsubtypeタグを記述しなかった場合、コンテンツはApple TVアプリで再生できなくなります。デリバリを再度行ったり、アセットを交換したりしてもこのエラーは解消しません。プレビューでは必ずサブタイプを記述するようにしてください。

プレビューアセットにおけるmetadata.xmlファイルの記述例を以下に示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<package xmlns="http://apple.com/itunes/importer" version="subscriptionvideo5.0">
    <language>en-US</language>
    <provider>AppleseedEntertainment</provider>
    <video>
        <subtype>preview</subtype>
        <umc_catalog_id>com.catalog.acme</umc_catalog_id>
        <umc_content_id>NEW_AWESOME_TV_SHOW_1234_TRAILER</umc_content_id>
        <umc_variant_id>1</umc_variant_id>
        <title>Preview: New Awesome TV Show</title>
        <original_spoken_locale>en-US</original_spoken_locale>
        <assets>
            <asset type="preview">
                <data_file role="source">
                    <locale name="en-US"/>
                    <file_name>33bard5f917-preview-source.mov</file_name>
                    <size>2595225600</size>
                    <checksum type="md5">fe82a79dd93a89b499aa211ab4603773</checksum>    
                    <attribute name="crop.top">0</attribute>
                    <attribute name="crop.bottom">0</attribute>
                    <attribute name="crop.left">0</attribute>
                    <attribute name="crop.right">0</attribute>
                </data_file>
                <data_file role="captions">
                    <locale name="en-US"/>
                    <file_name>33bard5f917—preview-english.scc</file_name>
                    <size>9511</size>
                    <checksum type="md5">5a793a8b46037fe8aa2bdd739b49911a</checksum>
                    <attribute name="program.start.timecode">-01:00:00:00</attribute>
                </data_file>
            </asset>
        </assets>
    </video>
</package>


プレビューコンテンツにおけるフィードデータの記述方法

プレビューを公開するには、カタログフィードとアベイラビリティフィードに当該コンテンツの記述を含める必要があります。

プレビューに関してカタログの記述を行う際には、Extras向けのカタログ要件に記されている必要な情報を、順序通りにすべて含めてください。

カタログフィードでcontentTypeタグの値はextraに、extraInfoタグの値はpreviewとする必要があります。relatedItemブロックの記述は上記のカタログ要件でオプションとなっているものの、同一のカタログフィード内で記述されている本編の映画やテレビ番組のカタログと、プレビューを正しく対応させるためには、このブロックの記述が必要となります。このブロックではまた、Apple TVアプリの「予告編」の列でプレビューが表示される順番を指定できます。この順番は、必要に応じてストアフロントごとに変えることも可能です。

プレビューではまた、カタログフィード経由でキーフレーム(tile_artwork)もデリバリすることが必要となります。このアートワークは、プレビュー映像の「顔」となるような縦横比が16:9の画像としてください。ビデオアセットのキーフレームか、スチール写真を使用する必要があります。詳細については、「アートワーク仕様」をご覧ください。

カタログフィードにおけるプレビューの記述例を以下に示します。なお、この記述例は、上記セクションで示したmetadata.xmlファイルの記述例と対応しています。

<item contentType="extra" contentId="NEW_AWESOME_TV_SHOW_1234_TRAILER">
    <pubDate>2020-08-13T09:51:33+01:00</pubDate>  
    <title locale="en-US">Preview: New Awesome TV Show</title>
    <title type="additional" locale="en-US">Preview</title>
    <genre>drama</genre>  
    <rating systemCode="us-tv" value="TV-Y7" />
    <rating systemCode="de-tv" value="6+" />
    <advisory systemCode="us-tv">L</advisory>
    <advisory systemCode="us-tv">S</advisory>
    <advisory systemCode="us-tv">V</advisory>
    <credit role="actor" order="1">
        <name>Ted Green</name>
    </credit>
    <credit role="actor" order="2">
        <name>Jeff Brown</name>
    </credit>
    <artwork url="https://www.acme.com/imageassets/B012345/keyframe1.jpg" type="tile_artwork" />
    <extraInfo>
        <type>preview</type>
        <duration>180</duration>
        <network>My Network</network>
        <relatedItem relatedContentType="tv_show" relatedContentId="NEW_AWESOME_TV_SHOW_1234">
            <orderNumber>1</orderNumber>
            <orderNumber country="DE">2</orderNumber>
        </relatedItem>
    </extraInfo>
</item>

プレビューのアベイラビリティは、アベイラビリティフィードで制御できます。アベイラビリティフィードでは他のアイテムと同様、プレビューアイテムのコンテンツIDを記述してください。これはカタログフィードや、アセットのmetadata.xmlファイルで記述したIDと同一のものとしてください。

プレビューをサブスクリプションの登録者以外も視聴できるようにする場合は、オファーのタイプの値をfreeとする必要があります。オファーのタイプの値をsubscriptionとした場合、プレビューはサブスクリプション登録者のみが再生できます。

アベイラビリティフィードの以下の記述例では、offeringTypeタグの値をfreeに指定しています。また、この記述例は上記のカタログフィードの記述例と対応しています。

<item contentType="extra" contentId="NEW_AWESOME_TV_SHOW_1234_TRAILER" catalogId="com.catalog.acme" variantId="1">
    <pubDate>2020-08-13T09:51:33+01:00</pubDate>
    <playableProperties>
        <closedCaptioning>en-US</closedCaptioning>
        <audioFormats>DD5.1,AAC,ATMOS</audioFormats>
        <primaryLocale>en-US</primaryLocale>
        <videoQuality>hd</videoQuality>
    </playableProperties>
    <offers>
        <offer>
            <offeringType>free</offeringType>
            <windowStart>2020-09-01T00:00:01+01:00</windowStart>
            <windowEnd>2021-09-01T00:00:01+01:00</windowEnd>
        </offer>
    </offers>
</item>

プレビューに関連付けられているテレビ番組や映画が公開前である場合も、テレビ番組や映画のレコードをカタログフィード内で記述する必要があります。この場合、テレビ番組や映画のアベイラビリティフィードでオファーのタイプの値にcoming_soon(近日公開)と指定すれば、公開前にApple TVアプリのコンテンツページを表示できます。

オファーのタイプを「近日公開」と指定する方法について詳しく見る

ボーナスコンテンツのデリバリ

ボーナスコンテンツとは、先行映像やメイキング映像など、映画やテレビ番組に付加価値をつけるもので、そのオファーのタイプについては、本編となる映画やテレビ番組エピソードのオファーのタイプを継承します。ボーナスコンテンツは品質管理(QC)の対象であり、Appleの基準を満たさない場合、却下されます。

ビジネスポリシーと最小要件

  • ボーナスコンテンツの長さは30秒以上とします。
  • ボーナスコンテンツには、関連付けられたテレビ番組か映画が存在している必要があります。

ボーナスコンテンツアセットのデリバリ方法

ボーナスコンテンツは、単独でiTunesパッケージ(.itmsp)にしてデリバリする必要があります。このパッケージにはmetadata.xmlファイルとビデオソースを必ず含めてください。キャプションファイルの提供はオプションですが、Appleでは推奨しています。なお、米国に配信する場合は必須です。字幕ファイルや副音声ファイルなどその他ファイルについては、必要に応じて含めてください。ボーナスコンテンツアセットは、フルソースのデリバリフォーマットに従ってデリバリします。

ボーナスコンテンツ用のmetadata.xmlファイルでは、当該コンテンツに付与した一意のコンテンツIDを<umc_content_id>タグの値として記述してください。このコンテンツIDはcontentId属性でも記述し、カタログフィードとアベイラビリティフィードで参照できるようにする必要があります。別バージョンのボーナスコンテンツを異なるテリトリ向けに、カタログレコードを別に用意することなくデリバリするには、metadata.xmlファイルとアベイラビリティフィードでバリアントIDのタグを使用してください。

ボーナスコンテンツアセットにおけるmetadata.xmlファイルの記述例を以下に示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<package xmlns="http://apple.com/itunes/importer" version="subscriptionvideo5.0">
    <language>en-US</language>
    <provider>AppleseedEntertainment</provider>
    <video>
        <umc_catalog_id>com.catalog.acme</umc_catalog_id>
        <umc_content_id>BONUS_1</umc_content_id>
        <umc_variant_id>1</umc_variant_id>
        <title>Bonus 1</title>
        <original_spoken_locale>en-US</original_spoken_locale>
        <assets>
            <asset type="full">
                <data_file role="source">
                    <locale name="en-US"/>
                    <file_name>33bard5f917-bonus-source.mov</file_name>
                    <size>2595225600</size>
                    <checksum type="md5">fe82a79dd93a89b499aa211ab4603773</checksum>    
                    <attribute name="crop.top">0</attribute>
                    <attribute name="crop.bottom">0</attribute>
                    <attribute name="crop.left">0</attribute>
                    <attribute name="crop.right">0</attribute>
                </data_file>
                <data_file role="captions">
                    <locale name="en-US"/>
                    <file_name>33bard5f917—bonus-english.scc</file_name>
                    <size>9511</size>
                    <checksum type="md5">5a793a8b46037fe8aa2bdd739b49911a</checksum>
                    <attribute name="program.start.timecode">-01:00:00:00</attribute>
                </data_file>
            </asset>
        </assets>
    </video>
</package>

ボーナスコンテンツにおけるフィードデータの記述方法

ボーナスコンテンツを公開するには、カタログフィードとアベイラビリティフィードに当該コンテンツに関する記述を含める必要があります。

ボーナスコンテンツに関してカタログの記述を行う際には、Extras向けのカタログ要件に記されている必要な情報を、順序通りにすべて含めてください。

カタログフィードで<contentType>の値はextraに、<extraInfo>の値はbonusとする必要があります。<relatedItem>ブロックの記述は上記のカタログ要件でオプションとなっているものの、同一のカタログフィード内で記述されている本編の映画やテレビ番組のカタログと、ボーナスコンテンツを正しく対応させるためには、このブロックの記述が必要となります。このブロックではまた、Apple TVアプリの「ボーナスコンテンツ」の列でコンテンツが表示される順番を指定できます。この順番は、必要に応じてストアフロントごとに変えることも可能です。

ボーナスコンテンツではまた、カタログフィード経由でキーフレーム(tile_artwork)もデリバリすることが必要となります。このアートワークは、コンテンツの「顔」となるような縦横比が16:9の画像としてください。ビデオアセットのキーフレームか、スチール写真を使用する必要があります。詳細については、「アートワーク仕様」をご覧ください。

カタログフィードにおけるボーナスコンテンツの記述例を以下に示します。なお、この記述例は、上記セクションで示したmetadata.xmlファイルの記述例と対応しています。

<item contentId="BONUS_1" contentType="extra">
        <pubDate>2020-05-01T18:00:12-07:00</pubDate>
        <title locale="en-US">Bonus 1</title>
        <extraInfo>
            <type>bonus</type>
            <relatedItem relatedContentId="SHOW_1" relatedContentType="tv_show"/>
        </extraInfo>
</item>

ボーナスコンテンツのアベイラビリティは、アベイラビリティフィードで制御できます。アベイラビリティフィードでは他のアイテムと同様、ボーナスコンテンツのコンテンツIDを記述してください。これはカタログフィードや、アセットのmetadata.xmlファイルで記述したIDと同一のものとしてください。

ボーナスコンテンツをサブスクリプション登録者のみに公開する場合は、アベイラビリティフィードでオファーのタイプの値をsubscriptionとしてください。オファーのタイプの値をfreeとした場合、ボーナスコンテンツはサブスクリプションの登録者以外も再生できるようになります。

アベイラビリティフィードの以下の記述例では、offeringTypeタグの値をsubscriptionに指定しています。また、この記述例は上記のカタログフィードの記述例と対応しています。

<item contentType="extra" contentId="BONUS_1" catalogId="com.catalog.acme" variantId="1">
        <pubDate>2020-05-01T18:00:12-07:00</pubDate>
        <offers>
            <offer>
               <offeringType>subscription</offeringType>
               <windowStart>2020-09-01T02:00:00+01:00</windowStart>
               <windowEnd>2021-09-30T02:00:00+01:00</windowEnd>
            </offer>
        </offers>
</item>